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【レビュー】伝説のアンチRPG『moon』 新たな視点からみるRPG、「もう、勇者しない。」の意味とは。

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皆さん、『moon』というゲームをご存じでしょうか? 

 

9月5日、任天堂は「Nintendo Direct 2019.9.5」を放送しました。

 

この放送で伝説のアンチRPG『moon』の完全移植版を10月10日Switchで配信すると発表。この発表でゲーム業界及びゲームファンの方に驚き、喜びなど大きな衝撃が走ったことでしょう。

 

この発表を見たとき、正直私は全然ピンとはきませんでした。

 

内容は全然知らないけど、名前は聞いたことあるくらいだったかな

 

しかしツイッターのTLはお祭り状態。ハッシュタグ「moon復活祭」というのも。

 

なぜこんなにも愛されているのか、キャッチコピーの「もう、勇者しない。」とは一体どういった意味なのか、移植版をプレイしてみてだんだんと明らかになってきたのでレビューしたいと思います。

 

 

 

『moon』の歴史、ゲームシステムとは?

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約20年前のゲーム、10~20代の人は知ってる人の方が少ないかもしれません。 

 

『moon』ってどの会社が作ってどんなゲームなの?

 

正直な話、私も全然知らないので少し調べてみました。

 

『moon』(ムーン)は、ラブデリックが開発し、1997年にアスキーから発売されたPlayStation用ゲームソフト。ジャンルは「リミックスRPGアドベンチャーゲーム」。

引用元:Wikipedia

 

 ラブデリックが携わったゲームは『moon』を含めて3作品。斬新なアイディアを生み出したラブデリック、ほかの作品も気になります。

 

このゲームのテーマは「アンチRPG」「アンチゲーム」である。
従来のRPGでは、「勇者」は英雄だった。しかし、MOONの世界に登場する「勇者」は罪の無いモンスター(ゲーム内では「アニマル」と呼ばれる)を殺して他人の家に押し入り色々な物を強奪していくような、非常に迷惑な存在として登場する。

放送されていたCMのキャッチコピーは「もう、勇者しない。」。その内容は、岡本信人演じる勇者が他人の家に押し入り強引にタンスを開け、コインと剣を奪って行くという、RPGの通例的部分を風刺したものだった。
主人公である「少年」の役目は、勇者に殺されたアニマル達を救い出し、奇妙で暖かい住人達と心を通わせることである。そうすることで「ラブ」と呼ばれるものが集まりレベルアップできる。この「敵と戦わないRPG」というシステムは、後のラブデリック作品や解散後の後継制作チームの作品にも度々登場する(「チュウリップ」「ギフトピア」など)。

引用元:Wikipedia

 

RPGといえば勇者を操作し、敵を倒してレベルアップするのが一般的。しかし『moon』では勇者に倒されたモンスター(アニマル)を救い出す事で「ラブ」という経験値を手に入れる事でレベルアップするシステムです。

 

勇者が登場しながらも勇者ではない別視点のRPG、それが『moon』のゲームテーマになります。

 

『moon』の世界では勇者は少し厄介者。「もう、勇者しない。」の意味も少し分かった気がします。

 

今までにないおもしろい面白いゲームテーマですね!

 

主人公は現実世界の男の子。

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『moon』の主人公は現実世界の男の子。男の子が家でTVゲームをしてる場面からプロローグが始まります。

 

ゲームジャンルは勇者を操作するRPG。ラスボスまで来て戦ってる時、母親から「もうゲームをやめなさい」と怒られる。

 

男の子はTVを消して移動しようとした時、消したはずのTVが何故かまた点灯。男の子は不思議そうに画面を見つめてるとそのままTV画面に吸い込まれてしまいます。

 

目を覚ますとそこは現実世界とは違う「ムーンワールド」だったのです。f:id:de-golife:20191015193833j:plain

TVに吸い込まれ異世界へ行く掴みは好きです。男の子もなんの能力もないという点で、この先どう行動するのかという想像が無限に湧いてきますね

 

限られる時間でどう行動するか。

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『moon』の世界では昼、夜と時間軸がリアルタイムで動き、それに合わせて行動しなければなりません。

 

そして主人公には行動する時間が限られており、この行動時間を過ぎる前にベッドで寝なければいけません。ちなみに時間をすぎてしまうとゲームオーバーです。

 

TVを見るためちょっと目をはなしたら離したらいきなりゲームオーバーになって焦りました(笑)

 

この限られた時間でいかに効率よく動き探索するかがカギとなり、行動を考える醍醐味ともいえるでしょう。

 

「ラブ」を集めてレベルアップ。行動時間を長くし更なる探索ができる。

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勇者に倒されたアニマル、街やフィールドにいる住民達と心を通わせる事によって手に入る「ラブ」。これを手に入れる事によって主人公はレベルアップする事が出来ます。

 

しかし『moon』は戦闘要素がないゲームです。レベルアップする事で一体何が出来る様になるのでしょうか。

 

答えは行動する時間を伸ばせます。

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主人公は最初昼間しか行動することが出来ません。しかし「ラブ」を集め、レベルアップをすれば行動時間を伸ばすことができ、昼間を越して夜の時間帯も行動することが出来ます。すると今まで行けなかった場所に行けて探索範囲を広げることが可能に。

 

また夜になると夜行性のアニマルを見つける事が出来たり、住民達のリアクションも変わり新たな一面や情報を得ることも。

 

本当に面白いシステムだと感動しました!新しい場所に行けるとワクワクしますね

 

 

 

ユニークな住民達。聞き惚れるBGM。これがムーンワールド!

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『moon』が評価されているのはゲームシステムだけではないとプレイして感じました。

 

ムーンワールドの住民たちがユニークで会話をするだけで本当に面白いです。昼と夜とでは会話が変わるので住民と話たくて行動時間を使ってしまうほどハマってしまいます。

 

ストーリーだけではなく細かい所まで楽しさを詰めてるので飽きが来ないですね

 

 また特に評価されてるのがBGM。『moon』ではMDシステムが搭載されており、ゲームのBGMは自分で決めることが出来ます。好きな曲を好きな順でプログラムすることも出来、町やフィールドを歩き回ることが出来るのが大きな特徴。

 

夜の時間帯まで待たなきゃいけない時など場合によってはあるかも知れません。その時は適当に時間を潰すのではなく、お気に入りのBGMを流してゆっくり癒されながら待つのも醍醐味ですね。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

この記事を読んで『moon』の世界に興味を持っていただけたら是非プレイしてもらいたい、そんなゲームです。

 

さて、私もまだクリアしてないのでまた「ムーンワールド」へ戻ってラブを集めたいと思います。